樹脂サッシとは?特徴、メリット、デメリットを解説!

樹脂サッシとは、特徴、メリット、デメリット

サッシ選びは、住まいの快適性を決める要素の中でも重要な役割を果たします。

このサッシ部分に使う材料によって住宅の性能、使い勝手、デザインが大きく変わってしまうのです。そのため、注文住宅では、サッシ部分にも注目することが大切です。

サッシの素材には色々な種類があり、日本ではアルミを用いたサッシが主流となっています。

しかし日本以外の先進国では「樹脂サッシ」が多く普及されており、他国では樹脂サッシが主流です。

木造住宅用のサッシでのシェアはアルミ樹脂複合サッシは54.2%。アルミサッシカテゴリー全体で80.5%。樹脂サッシは19.3%となっています

参照:『平成30年3月版住宅用建材使用状況調査の概要』一般社団法人 日本サッシ協会[外部リンク]

樹脂サッシとは?


樹脂サッシとは窓のフレームが樹脂(プラスチック)でできているサッシのことです。

この樹脂は別名「塩化ビニール樹脂」とも呼ばれており、フライパンの取っ手やラップ、家具など、私たちの身の回りのものに使用されています。

日本の窓は他の先進国と比べ劣っていましたが、近年では各メーカーから高性能、断熱性の高い樹脂サッシが開発され、快適な暮らしのために樹脂サッシの普及率が高まっています。

樹脂サッシのメリット


では、樹脂サッシのメリットについてみていきましょう。

断熱性が高い

樹脂サッシの1番のメリットは、「断熱性が高い」ということです。

断熱性が高いことで、冬は部屋が暖かい、夏は暑さを遮り、涼しい空気が部屋の中を循環するといった快適な暮らしを実現することができるのです。

樹脂サッシの発祥の地はドイツと言われています。寒冷地でも室内をより暖かく、省エネで快適な住環境を作るために樹脂サッシは開発されたのです。

日本でのシェアはアルミサッシが高いですが、北海道では普及率が約90%となっており、寒い地域で樹脂サッシがいかに重宝されているかがわかります。

暖房器具の近くにいれば暖かいのは当然ですが、断熱性が高いと部屋全体が暖まるので、体の芯からポカポカになります。夏冬の温度差が大きくても、樹脂サッシを使って断熱性を高めれば一年を通して快適に暮らすことができます。

樹脂サッシの断熱性(熱貫流率)を数字で解説


以上の話を具体的に数字でご説明します。

技術的な話になるのですが、アルミサッシアルミ樹脂複合サッシ、そして樹脂サッシのそれぞれの熱貫流率を比較しますと、以下の通りです。

  • アルミサッシ:4.07(W/m2・k)
  • アルミ樹脂複合サッシ:2.33(W/m2・k)
  • 樹脂サッシ:1.37(W/m2・k)

熱貫流率は熱の伝えやすさでして、熱を伝えやすいほど、結露します。

樹脂サッシは数字が一番低いので、このなかでは最も熱を伝えない(断熱性が高い)サッシと言えます。

結露が防止できる

寒い時期になると窓やサッシにたくさんの水滴がついている光景を目にしますが、あれが結露です。
この結露は放っておくとカビやダニが発生することがあります。

また、結露により建物の木材にシミができると腐る原因にもなります。
このように、放っておいた結露は家の寿命を縮めてしまうので、まさに住宅の天敵と言えます。

樹脂サッシは断熱性が高いので、冬場の冷気が伝わりにくく、結露が発生しにくいです。

省エネになる(光熱費が安くすむ)

断熱性の高さにより、樹脂サッシは光熱費を削減することができます。

樹脂は熱そのものを伝えにくい材質であり、アルミに比べると熱伝導率が約1000分の1となっています。夏は暑い空気の70%近くが窓から室内から入ってきますが、断熱性を高めることで室内の温度変化を抑えることができます。

また、冬は部屋で暖めた空気が外に出にくくなり、それにより暖房器具で消費するエネルギーが最小限で済みます。

樹脂サッシのデメリット


では、樹脂サッシのデメリットはどのようなものでしょうか?

高価(アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシと比べて)

一番のデメリットはアルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシと比べて、価格が高価である、ということにつきます。

実際、性能的にはいいわけですし、結露を防ぎ、断熱性が高く、エコで快適

なのに、なぜ、シェアはアルミ樹脂複合サッシに負けているかと言いますと、その主因は「価格の高さ」につきます。

とはいえ、快適性能も要求されるようになってきている昨今の注文住宅業界では、樹脂サッシも普及してきています。

同じ窓でガラス面積が小さい

樹脂サッシは素材が樹脂(プラスチック)になりますので、強度的に大きなサッシを製造するには、枠の太さを太くしないとなりません。

強度を出すために厚くするわけです。

そのため、アルミのように軽量で強度の高い素材と比較しますと、窓枠の太さが太くなります。

それは結果的には、同じ窓でガラス面積が小さい、ということになります。

同じサイズの窓で比較すれば、アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシのほうが、樹脂サッシよりも、ガラス面積が広いです。

サッシメーカーの樹脂サッシ

木造住宅用のアルミサッシを製造・販売しているサッシメーカーは大手三社になります。「YKK AP」「リクシル(LIXIL)」「三協立山アルミ」の三社です。

YKK AP『APW330』

YKK APが現在、注力しているサッシが樹脂サッシですから、主力商品になります。
APW330が樹脂サッシになります。

とはいえ、APW430など、若干異なる仕様の樹脂サッシもありますので、APW330だけではないです。

基本的には日本国内のサッシ業界はYKK APとリクシル(LIXIL)の二強になります

二強ですから、お互いにあまり差がありません。どちらかに大きな差があれば、強みがあれば、そちらが勝ってしまうわけですから。

そういうわけで、樹脂サッシとしての特性は同じでして、また、商品としても、劇的な差はありません。

リクシル(LIXIL)『エルスターS』

リクシル(LIXIL)の樹脂サッシが「エルスターS」になります。

前述の通り、劇的な大差はないのですが、リクシル(LIXIL)としては主力はサーモスで有名なアルミ樹脂複合サッシになります。

アルミ樹脂複合サッシが経営的には注力している製品になります。

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樹脂サッシとは、特徴、メリット、デメリット

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でんホーム株式会社 取締役・編集長。設計に口出し、現場を管理し、記事にも口出しする何でも屋さん。油山幼稚園→堤小→長尾中→福岡中央高→九州大学経済学部卒。2人の娘を持つ。【趣味】読書