ドイツの家電メーカー「ミーレ(Miele)」。
ミーレは洗濯機と食洗機が有名です。
今回はミーレの洗濯機の歴史についてご紹介します。
ミーレの洗濯機の歴史はヨーロッパの洗濯機の歴史。
「洗濯機がどういう進化をたどったか?」がわかります。

目次
ミーレの洗濯機の歴史は大きく5つのイノベーションで構成されます
ミーレの洗濯機の歴史は大きく5つのイノベーションで構成されます。
それは下記の5つになります。
- ミーレ洗濯機の発明
- 洗濯機の電動化
- 木の槽から金属の槽へ
- ドラム式洗濯機への移行
- マイクロプロセッサとセンサーによるコントロールの時代
この5つのイノベーションについて、詳しくご紹介します。
イノベーション1:ミーレ洗濯機の発明
ミーレ社設立から1年後。
創業者のカール・ミーレとラインハルト・ツィンカンはバター分離器の木の槽から洗濯機への転換への可能性を見出しました。

バター分離器で言えば、木のパドルで生クリームをバターへと分離させる工程。洗濯機で言えば、洗濯物がきれいになるように洗うという工程。
これらの工程に共通点を見出したわけです。

1900年、ミーレ社は最初の洗濯機を発表しました。
名前は「Meteor(メテオラ)」。
残念ながら、写真でしか存在しないモデルになっています。
イノベーション2:洗濯機の電動化
ミーレ創業者たちは早い段階で洗濯機の電動化の方法を模索していました。
当初、洗濯機の電動化は電力供給が未整備であったことから頓挫しました。大規模農場だけが電力供給を受けることができた時代だったからです。
時が経ち、電力網が発達し、安定化されていった1930年代末。洗濯機の電動化が現実のものになっていきます。
イノベーション3:木の槽から金属の槽へ
1930年代に木の槽から金属の槽への転換が始まりました。
これは2つの要因が重なった結果でした。
それは「金属の精錬方法の向上」と「電力供給の拡大」です。
金属の槽への転換はそれまで人力でお湯を別で入れていたのをなくすために、洗濯機に電気ヒーターを装備するために出来ました。

のちに、ガスを熱源にする洗濯機、石炭を熱源にする洗濯機も製品に加わりました。
イノベーション4:ドラム式洗濯機への移行
業務用洗濯機に先立つこと20年。
縦型洗濯機から水平型、つまりドラム式洗濯機への移行がはじまりました。

技術的な問題はありました。
ドラムの片方だけに洗濯物があった場合、反対側に洗濯物があってもなくても、正しいかたちで動かせられるという技術です。ミーレはこの技術をセミプロ向けの洗濯機として1953年に開発しました。
イノベーション5:マイクロプロセッサとセンサーによるコントロールの時代
1978年にミーレはヨーロッパで初となるマイクロプロセッサとセンサーによるコントロールが装備された洗濯機を発表しました。
シンプルな作業、高い信頼性、高い耐久性、手厚いサービスといったメリットで主婦層に新しいテクノロジーをアピールしました。3.5mm*5mmの小さな半導体はミーレの洗濯機のためだけに開発されました。
まとめ
こうして、現代の洗濯機へと進化していきました。
基本的なコンセプトは「バターの分離器」から転換して、「洗濯物を洗う」というものへと発想の転換という感じですね。
ものすごく単純な機械から、ここ100年ちょっとで進化していったわけですから、大きく家事労働が変わったのだな、と感じます。
ミーレ(Miele)についてもっと詳しい情報はこちら
ミーレ(Miele)については本サイトで色々と詳しく記事にしています。
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ミーレの洗濯機の歴史をまとめています。
世界各地のミーレ・ショールーム
- ミーレセンター表参道・日本にて取材しました
- ミーレ 本社ショールーム(ドイツ)
- ミーレミュージアム(博物館)(ドイツ)
- ミーレ 上海ショールーム(中国)
- ミーレ 香港ショールーム(香港)
- ミーレ ベルリンショールーム(ドイツ)
- ミーレ デンマークショールーム(デンマーク)