勝手口とは台所(キッチン)にある出入り口のことで、玄関とは別のところに設けられた出入り口のことを意味しています。
主な目的としては、台所(キッチン)で出たゴミの出し入れやちょっとした外仕事に出入りする際に利用することが多いです。玄関以外にある出入り口のことですね。
目次
勝手口のメリット
それでは勝手口のメリットについてみていきます。
玄関以外の場所に設置することが多い勝手口は、ちょっと外に出たくなった時にも気軽に使いやすいなど、様々なメリットがあります。
換気・風通しがしやすい
まず勝手口のメリットの1つ目として挙げられるのは、換気のしやすさです。風通しがいいですね。
キッチンに勝手口を設置すれば、料理などが原因でこもってしまった匂いも簡単に外へ逃がすことができます。
また、梅雨の時季でも湿気がたまりにくくなるという長所もありますし、換気扇を使わなくても風通しを良くしておけるので、電気代も節約できます。
料理中も勝手口を開けておけば室内が暑くなりにくいので、夏場でも手の込んだ料理をしたい方や、家族の食事を用意する必要がある方にもおすすめです。
春や秋といった季節では勝手口で風通しすると、よい風が抜けるので心地よいです。
出入りがしやすい・ゴミ出しに便利
勝手口を設置するメリットの2つ目は、玄関以外の部屋からでも外に出入りしやすくなる点です。
例えばたまったゴミを外に持っていく時も、勝手口があればすぐに外に出ることが可能です。
ゴミを持ったまま家の中を移動する必要がないため、匂いが部屋についてしまったり、ゴミを廊下などに落としてしまう危険性も減らすことができます。
また、店で買ってきたり、畑で収穫した泥つきの野菜を家の中に持ち込みたい時も、勝手口からキッチンに入ることで、スムーズに洗い場までたどり着くことができます。
非常口にも使えます
さらに、勝手口は災害などが起きて急いで外に出る必要がある時にも、玄関以外の脱出口、非常口として利用できるという長所も存在します。
なんらかの事情によって玄関が開けられなくなってしまった場合でも、勝手口を設置しておけば楽に外へ出やすくなります。
自然光を取り入れられる・採光が取れる
勝手口のメリットは、室内に自然光を取り入れやすい、採光を取りやすいところです。
ガラスが入った勝手口ないしは、勝手口を開けている場合にはなるのですが、室内に自然光を取り入れやすい、つまりは採光を取りやすいのがメリットです。
このため勝手口を設置した部屋は、電気をつけなくてもほど良い明るさを保ちやすくなります。
キッチンに勝手口がある場合は、自然光のおかげで料理中も手元が見えやすくなりますし、食材にちゃんと火が通っているかどうかもチェックしやすいです。自然光のなかで作業をすれば気持ちも和らぎ、リラックスできそうです。
勝手口を設置する際は、事前にどれ位の光を取り込めるのかきちんと調べておくのがおすすめです。
思っていた以上に明るすぎたり、または暗くなりすぎないように、慎重に決めるようにしましょう。窓ガラスやドアノブなどのデザインにもこだわりながら、採光などの機能面も優れている製品を選ぶと良いでしょう。
勝手口のデメリット
それでは勝手口のデメリットについてもみていきます。
防犯面に注意
勝手口の1つ目のデメリットは、防犯面に気をつける必要がある点です。
勝手口は泥棒や不審者などの侵入経路にもなり得るため、しっかりと対策を施さなければなりません。特に玄関は通行人からも見えやすいところに設置しているが、勝手口は家の裏手など、人通りの少ない場所に設置している場合は注意が必要です。
また、家の中に人がいる時でも、勝手口から入ってきた侵入者に気付けない可能性もあります。
気付かずに大事な物を盗まれてしまったり、1人での留守番中に不審者が入ってくるのを防ぐためにも、防犯対策は欠かさないようにしましょう。
家を無人の状態にして出かける際は、玄関だけではなく勝手口の鍵もきちんと閉めるように心がけると良いでしょう。勝手口の近くを人が通りがかると反応して光るライトを設置したり、防犯カメラを用意するのも有効な手段です。
寒くなりやすい・断熱性能がダウンする
勝手口のデメリットの2つ目として注意したいのが、地域や季節によっては室内が寒くなったり、雪が積もると勝手口が開けにくくなる点です。
勝手口は住宅の壁よりも薄く、開閉ができるため、気密性がダウンします。また、壁よりも断熱性能が低いので、断熱性能がダウンします。
そのため、冬は寒くなりやすいので、ストーブや暖房などをつけるための電気代や燃料代などの負担も増えます。
また、雪が多く降る地域では、雪かきをしないとドアが開けにくくなったり、外から勝手口を使って入りにくくなるため注意が必要です。雪が積もりすぎる前にこまめに雪かきをして、出入りが阻まれないように気をつけると良いでしょう。
お金がかかる・コストが高くつく
勝手口の最後のデメリットは「お金がかかる・コストが高くつく」です。
単純に壁にするよりも、勝手口ドアのスペースを作り、勝手口ドアを取り付け、靴を脱いだりするスペースや段差を作るなど、勝手口を作るには付帯する工事がいくつもあります。
そのため、費用が高くつきがちです。
純粋に勝手口のコスト、勝手口を取り付けるコストもかかるのですが、それに付帯するコストもかかりますので注意が必要です。
勝手口のメリット、デメリットを十分理解した上で、勝手口を採用有無を検討ください
ここまで、勝手口のメリットも申し上げたのですが、デメリットも多く述べさせていただきました。
否定的な意見も多く申し上げたので、ご判断に迷われることもあるかと思います。
色々とメリット、デメリットを聞かれたあとで、、、「それでも勝手口がほしい!」ということでしたら、採用されたほうがよろしいです。
その一方で、「こんなにデメリットがあるのであれば、嫌だな。やめておこうか」ということでしたら、不採用になさったほうがよろしいです。
結局のところ、勝手口がある家も、勝手口がない家もございます。
それはどちらかが正しくて、どちらかが間違っているというわけではなく、そのお住まいになられる方のライフスタイルや価値観、そういったものに沿っているかどうか、です。
勝手口のメリット、デメリットなどをきちんとご理解された上で、ご検討されると、ご自分のマイホームが素晴らしいものになると考えています。
動画で解説
勝手口について、メリット・デメリットも含めて動画で解説しています。