サイディングとは?特徴、メリット、デメリットを解説!

この記事では「サイディングとは?特徴やメリット、デメリット」について解説していきます。

目次

サイディングとはどんなものか


サイディングとは住宅の外壁に用いられる住宅材料の一つです。

どのような素材かというと、セメントと木質系を成形をして、窯で焼き、その上に塗装したものになります。模様を付け、焼いて、上から塗装を吹き付けています。

私(でんホーム代表・藤本)も一度、サイディングの工場見学に行ったことがあるんですけれども、ベルトコンベアのような形で柔らかい素材が焼かれて堅くなって、こういう模様が付いて、吹きつけをされて、塗装されて行っていました。で、塗装の種類にもいろいろありまして、単色や三色刷、あるいは、素材感を出すために少しざら感のある素材を吹き付けたりも出来ます。

壁に対してパネル状に仕上げられたボードを貼り付けていく形で施工できるのが特徴で、あらかじめ工場などで成型されたボードを持ってきて設置するだけなので短期間での施工が可能です。

現場での作業量が減り、量産したサイディングを持ってきて使える形になるので費用面も他の建材に比べると安くなっています。

サイディングは新築住宅で一番よくつかわれている外壁材

サイディングの外壁は今、新築住宅の中では一番よく使われている外壁材です。

なので、あなたが住宅街などで見かける外壁材のほとんどがサイディングであると思っていただいて間違いないかと思います。

サイディングのメリット

ニチハ・モエンサイディングのサンプルボード
サイディングのメリットについてみていきます。

価格が安い

一番のメリットは前述しましたが、価格が安いということです。

デザインを決め、それを工場で大量生産していったものなので、純粋にサイディングボード自体の価格が安いということもあります。さらにパネル状の外壁材を取り付けていくだけになりますから、施工がとても簡易になるということで、現場の作業量が減り、人件費も安くすむということで、価格が安いということがあります

ちなみにサイディングというのは45cm×3mぐらいの素材でして、引っ掛け金物で引っ掛けるときには、それを全部持って行くことになります。結構重たいです。

また、サイディング外壁の溝の部分が大きければ大きいほど、より本物に近く見えます。ですので、サイディング外壁の厚みのバリエーションも、たとえば、多いところで14ミリ、16ミリ、18ミリ、21ミリと、いろいろあります。まあ厚ければ厚いほど、彫りの部分が深くなっていきますので、よりリアルな表現力が出るというところです。

色や種類のバリエーションが豊富

色や材質、表面加工などのバリエーションが豊富なのがメリットで、各メーカーが多数のサイディングを販売しているので好みの外観に仕上げやすいのはメリットでしょう。

劣化してしまったときには、汚れやヒビなどが問題になっているサイディングだけを交換すれば問題ありません。物理的な衝撃でサイディングが壊れたようなときには比較的低コストで美しい状態に戻すことができるのもメリットです(ただ、色がマッチしないので、補修が明らかになっている状態ですが)。

規格化が進んでいるので当初使っていたサイディングのメーカーとは違うメーカーのものを組み合わせられる場合もあり、そのコーディネートの仕方によってオリジナルの外壁デザインをすることもできるでしょう。

また、ハウスメーカーさんなどを見ていると、玄関周りや1階部分にのみ厚みのある彫り深いサイディングを使い、2階などは通常のサイディングを使ったデザインをされているところも結構多いです。

バリエーションが豊富ということは、色やデザインが沢山ありますので、1階と2階を貼り分けたり、玄関の部分だけを別の色にしたり、別の素材にするなど、デザインの組み合わせをいろいろ楽しめるかと思います

サイディングのデメリット

サイディングの断面
では、サイディングのデメリットをみていきます。

劣化するので塗装が必要(メンテナンスにお金がかかる)


メリットがあればデメリットもあるということで、サイディング外壁の大きなデメリットは最初は安いですが、メンテナンスに結構コストが掛かるということです。

サイディングはベースとなるボードに塗装した外装材になります。

そのため、その塗装部分が経年劣化していきます
雨風や紫外線の影響を受けて、塗装がはげていくわけです。

それを大体10年に1回は塗装しないといけません。メンテナンスにお金がかかるわけです。

外壁塗装というフレーズを聞いたことがあるかもしれませんが、それです。

どのサイディングメーカーでも、10年から15年に一回ぐらいは再塗装をするようにと書かれています。

最近はサイディングメーカーでも30年間褪色しないサイディングを製造していますので、その点も改善が進んではいます。

ただ、実際にサイディング外壁を外壁塗装しようとすると、住宅の周りに足場を立てて、養生シートを掛け、それから準備をして塗装していきますので、結構費用が掛かる訳です。

サイディングの継ぎ目のシーリング(シール材)が劣化するので補修必要

サイディングの塗装がまた、再塗装が必要になるという話と同じですが、継ぎ目の部分も劣化します

サイディングボードは壁に直接貼り付けていきますが、一枚のボードで全ての壁をカバーできるわけではありません。

様々な大きさに切って成型されたボードを貼り付けた後でシーリング(シール材)を使って隙間を埋めつつ、ボード同士を接着して強固で機能性が高い外壁に仕上げる仕組みになっています。

このシールの部分が劣化しやすく、老朽化が進むと水が染み込みやすくなるのがデメリットです。

換言すれば素材に合っていて耐久性が高いシール材を選ぶことがサイディングのデメリットを最小限するための基本になります。

ただ、中にはシーリング(シール材)が必要のないものもあり、広く利用されるようになってきています。

サイディングの種類と特徴

外壁をしっかりとしたものにすると外観を美しく仕上げることができるだけでなく、住宅の骨格部分の劣化を防ぐことができます。

防水性、耐火性などの様々な要件を満たしている素材を使用しなければなりませんが、サイディングの場合には四種類のものが頻繁に利用されています。

窯業系サイディング、木質系サイディング、金属系サイディング、樹脂系サイディングの四種類です。

その種類の選び方によっても特徴やメリット、デメリットが異なっているのでどれにするかはよく考えなければなりません。それぞれの特徴について簡単に確認しておきましょう。

窯業系サイディング


窯業系サイディングとはセメントなどを使って窯業的に作り上げる素材のサイディングのことで、使用する原料によって様々な質感を出すことができます。

耐火性や防水性が高く、単価も安いのがメリットですが、重量が重いので家屋に負担がかかってしまう場合があるので注意しなければなりません。

最も一般的でシェアの高いサイディング外壁の種類になります。

木質系サイディング


木質系サイディングとは木材を使って作られているサイディングで、一般的には表面に薬剤を塗布して防水性や耐熱性を確保しています。

傷や湿気などで劣化しやすいデメリットはあるものの、メンテナンスをしていれば何十年も使用できることも珍しくありません。単価も比較的やすいことから昔からよく使用されている素材です。

金属系サイディング


金属系サイディングとは金属を素材として用いているサイディングです。

耐熱性、耐火性、防水性に優れています。昔は鉄板を用いていましたが、アルミなどを用いた軽量で丈夫なものが増えてきているため、重さによる住宅への負担もあまりありません。塗装によってサビを防いでいるので塗装が剥げないようにメンテナンスをしていくことが重要になります。

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2020年10月29日

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングとはプラスチック樹脂を使って作り上げられたサイディングで、塩化ビニルなどの様々な素材が次々に開発されてきています。

その種類によって機能性を付与しやすいのが特徴ですが、ほとんどの場合には日光による劣化が進みやすくて耐用年数が短めになのがデメリットです。シーリング材なしで施工できるサイディングが多く、メンテナンスの必要性が低いのがメリットで単価も安いことからローコスト住宅などで頻繁に使用されています。

窯業系サイディングメーカー2大大手

窯業系サイディングメーカーは2大大手でほとんどシェアが占められています。

具体的には「ニチハ」「ケイミュー」です。

どちらの会社も、日本の主要都市各地にショールームを持たれていますので、いろいろ見比べたいという方は足を運ばれると、圧倒的に沢山の種類の中から選ぶことが出来ます。

因みに、ケイミューさんは、元々クボタという産業資材メーカーさんと、パナソニックさんが統合されて一つの会社を作りました。そして、サイディングの外壁材を造っています。

窯業系サイディングメーカー2大大手