- 「勾配天井って、どんなもの?」
- 「友人の家や写真でみたことあるけど、勾配天井って実際どう?」
このような疑問に本記事ではお答えしていきます。
この記事では「勾配天井(こうばいてんじょう)」の特徴、メリット・デメリット、そして、実例についてご紹介していきます。
目次
勾配天井とは?読み方は?
勾配天井(読み方は「こうばいてんじょう」です)とは文字通り「勾配(こうばい)」になっている「天井(てんじょう)」のことです。
勾配とは「ななめ」という意味で、天井がななめになっていることを意味しています。
戸建ての注文住宅での勾配天井では、屋根の勾配(傾斜・ななめ)に応じたかたちで天井がななめになっている天井のことです。
勾配天井と一般的な平らな(フラットな)天井の部屋とでは「見た目」「印象」が大きく違ってきます。
どちらが好きかは個々人の好み・趣味ですから、どちらがいい悪いはないのですが、デザイン的にも、見た目的にも、趣味があらわれる部分だと思います。
メリット
では、次に勾配天井のメリットについて詳しくご紹介していきます。
開放感のある空間になる
勾配天井の最大のメリットは「開放感のある空間になる」ということにつきます。
一般的な平ら(フラット)の天井に比較して、ななめの部分だけ空間が広くなりますから、視線が上にも抜けるようになり、広がりが感じられます(実際に空間は広くなってますので)。
あとはデザイン的な要素です。
つまりは「見た目が変わります」。
平ら、つまり水平ラインを印象的なデザインが一般的な天井になりますが、勾配天井の場合、ななめラインができることで見た目の印象が大きく変わります。
デザイン的には「何を重視するか?」で決まるとは思います。
デメリット
次に勾配天井のデメリットについて詳しくご紹介していきます。
追加でお金がかかる
勾配天井の最大のデメリットは「お金がかかる」という点です。
勾配天井でお金が追加でかかってくる理由は以下の3点になります。
- 勾配にする手間がかかる
- 壁の面積が増える
- 高いので、色々と作業手間がかかる
勾配にする手間がかかる
一般的な平らな天井に比べて、勾配天井はそれをななめにするわけなので、手間がかかります。
設計上の手間、建築上の手間、また、材料もななめなので量が必要になります。
色々と手間がかかります。
壁の面積が増える
ななめの部分が両サイドとトップ部分からの垂れ壁分が壁の面積として追加されます。
壁の面積が増えるわけです。
この面積、意外に大きいのでコストアップになります。
高いので、色々と作業手間がかかる
高さが高いので、照明をつけるにも、掃除するにも、壁を仕上げるにも手間がかかります。
内部足場や脚立など、作業効率は悪くなります。
なので、色々と作業手間がかかります。
照明を取り付ける場所に困る
勾配天井は空間が広くなる反面、ななめに天井がなっていますから、照明を天井に、と安易にはいかないです。
傾斜天井用のダウンライトなどありますから、照明が取り付けられないというわけではないのですが、一般的な天井と比べて照明を取り付ける位置が難しいです。
空間が広いので、少ないと暗いですし。
勾配天井にできる間取りがかぎられる
勾配天井はそれが可能な間取りがかぎられるというデメリットがあります。どんな建物・間取りでもそれが可能なわけではないです。
その最大の理由は上が屋根でないとできない、という点です。
たとえば、2階建ての家で1階を勾配天井にできなくもないですが、しようとすると、無理矢理でおかしな空間になります。
そうなると、勾配天井にできる間取りとしては、平屋か2階リビング(ないし2階部分)になります。
天井の上のほうは手が届かない
勾配天井の場合、ななめの上のほうはすごく高い位置になります。
そうなると、そのあたりの照明のメンテナンスや掃除、何かそこを触らないといけない場合が困ります。手が届かないからです。
勾配天井の家の実例
ここでは、勾配天井になっている家の実例をご紹介します。
梁見せした勾配天井の家
この家は梁を見せた勾配天井の例になります。
この木造住宅の構造材である梁をそのまま(「化粧」と言います)見せたかたちになります。
どっしりと安心感のあるつくりですね。
板張りの勾配天井の家
この家は板張りの勾配天井の例になります。
ななめになっている勾配天井のところをすべて杉板を張って、木の家を表現しました。
開放感がありながらも、落ち着く空間になっています。