【雨漏りを起こさない!】雨漏りを防ぐ方法をタイベックの方にお聞きしました。

目次

雨漏りを起こさないために・・・

一戸建て住宅で雨漏り、、、って、聞いたことがありますか?
聞いたことがある人も、ない人もいると思います。

古い家だと、屋根から雨漏りして・・・みたいな話を聞く機会もあるかと思います。

最近の新築一戸建てになると、技術進歩でなかなか雨漏り(漏水)事故というのも少なくなってきているそうです。ただ、実際には現在の住宅の瑕疵担保保険に関わる、保証事故の約8割が雨漏りだということです。

つまり、新築一戸建ての新築して10年間で起きうる事故の80%程度が雨漏りリスクであるという話です。

その雨漏りについての情報とその対策について、今回は旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社の市川さんにお聞きしました。

旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ株式会社

タイベック(Tyvek)って聞いたことありますか?

タイベック(Tyvek)って聞いたことありますか?
住宅建築業界のなかでは、聞いたことのない人はほとんどいないのではないか、と言われるくらい有名なブランドです。

タイベック(Tyvek)は、デュポン社が独自開発した高密度ポリエチレン不織布のことです。中身としましては、0.5~10ミクロンのポリエチレンの極細長繊維をランダムに積層し、熱と圧力だけで結合させたシート(不織布)になります。

米国 デュポン社が開発したこの独自の構造により、優れた透湿・防水性能を有し、抜群の強度と耐久性能を保持することが可能になったそうです。

住宅建築の分野では、透湿防水シート、遮熱シート、ルーフィング材などの建築資材として使われておりまして、日本国内で約400万棟以上、全世界で1,000万棟以上の住宅に使用されているそうです。日本、アメリカではシェア50%以上とトップシェアで、ヨーロッパでも高いシェアを持っているそうです。

雨漏り(漏水)部位ベスト3

さて、「雨漏り」と聞きますと「屋根」から雨漏りというイメージではないでしょうか?

雨が空から降ってきて、屋根に落ちて雨漏り。
そんなイメージがあります。

しかし、実際には「壁」が「屋根」の5倍程度、雨漏りする事例があるのです!
雨漏りは「屋根」ではなくて「壁」なんです!

それでは、雨漏り(漏水)部位ベスト3は以下になります。

1.サッシ廻り
2.バルコニー廻り
3.トップライト廻り

1.サッシ廻り

新築一戸建て住宅のなかで、最も雨漏りしやすい箇所は「サッシ廻り」です。
サッシとは、窓のことです。
窓のところから、雨漏りしていくわけですね。

これはサッシそのものが水を通すというわけではなく、サッシ自体と建物そのものがくっついているところ、接合部とか、設置部とか言いますけれども、そういう取り合いのところが、きちんとテープやシールでくっついていなかったりしますことで、風雨にされされますと、雨漏りするということになります。

2.バルコニー廻り

次に雨漏りしやすい箇所は「バルコニー廻り」です。

現在の新築戸建てといいますと、どうしても洗濯物を干すなどの用途でバルコニーが作られます。一般的にはバルコニーのない家はないんじゃないかというくらいです。

そんななかで、でんホームは基本的にはこのような「バルコニー廻り」からの雨漏り(漏水)リスクが高いことから、バルコニーがなくても過ごしやすい家づくりを探求しております。ただ、すべての物件でバルコニーをつくらないということはなく、何軒もバルコニーのある家を建てておりますし、今後も建てると思いますが、こういう雨漏り(漏水)リスクが高いという話はご理解いただいておきたいですね。

これは、バルコニーが立ち上がっている頭の部分、笠木と申しますけれども、そこが止水しづらいからです。ほかにもいろいろと理由はありますが。

バルコニーの防水という行為自体が難しいのです。
バルコニーはすごく複雑なつくりをしていますから、それに沿っていろいろと対策を打たないといけない難易度なんですが、なかなかその防水ができる知識レベルの人間が現場作業するというハードルが高いですので、難しいのです。

3.トップライト廻り

最後は「トップライト廻り」です。
トップライトとは「天窓」になります。

天窓は屋根を掘りこんでつくった窓になりますから、マトモに雨風にさらされるわけですし、屋根と同レベルの条件になってしまいますから、結構過酷な環境というわけでして、サッシ廻りが雨漏りしやすいということもありまして、同じような理由から、トップライト廻り、つまりは天窓廻りはなかなか雨漏りしやすい環境にあるというわけです。

日本で家を建てるというのは世界的に見てなかなか難易度が高い

日本で家を建てるというのは世界的に見てなかなか難易度が高いという事実をご存知でしょうか?

これは住宅ローンがどうとか、建築基準法がどうとかではなくて、日本という地域は世界的に見て、かなり過酷な環境にあるからです。

日本には四季があることから明らかなように、夏が暑く、冬が寒いのです。夏に高温多湿な環境になり、冬に雪が降ります。さらには雨量が多いんですね。そして、何より風が強い。これが過酷な環境なのです。

世界的に見て、日本は雨が多いです。アメリカやカナダに比すると相当に違いますし、日本はタイと同じくらい雨が降ります。加えて台風がありますから、風も強いです。

強い風雨=雨漏りリスクが高い

そういう構図です。

そのような過酷な環境の日本で住宅建築をするわけですから、きちんとした施工で雨漏りをさせない方法について学びました。

雨漏りを防ぐ方法

雨漏りを防ぐ方法は「適切な建築資材を使って、適切な施工をすること」です。

じゃあ、適切な建築資材とは何かというと「タイベック」であったりするわけですけれども(笑)、私自身もそう思っておりますので、それだけタイベックさんはすごくいい商品なんですね。実際に使っているとわかります。

適切な施工方法という話になりますと、なかなか長くなってしまいますので、今後の記事にさせていただきますが、たとえば、開口部と呼ばれるサッシ廻りの処理を以下の写真のような施工をするということがあります。

コーナーのところが、伸縮する素材の防水テープになっておりまして、水が通るような穴をつくらないんですね。ピンホールと呼ばれるような小さな穴があることで、水が通ってしまって内部に水が来て雨漏りということを防ぐ処理なのです。

これもタイベックの商品のひとつなのですが、いい商品です。

ABOUTこの記事をかいた人

でんホーム株式会社 取締役・編集長。設計に口出し、現場を管理し、記事にも口出しする何でも屋さん。油山幼稚園→堤小→長尾中→福岡中央高→九州大学経済学部卒。2人の娘を持つ。【趣味】読書