「インダストリアルインテリアって聞くけど何?」
「あのコンクリート打ちっ放しに革張りソファのデザインって?」
「男が好きな、あの感じって、どんなデザイン?」
デザインを言葉で表現しようとすると難しいですが、写真でなら伝わることは多いです。
主に男性が好きなインテリアデザインのテイストとして人気なのが「インダストリアルインテリア」です。
今回はそんなインダストリアルインテリアについて詳しく説明・分析していきます。

目次
インダストリアルインテリアとは?

まず、インダストリアルインテリアとはインダストリアル(工業的な)インテリアということで、要素として工業的な要素が入ったインテリアになります。
個人的には「インダストリアル系デザイン」みたいな表現を使うことが多いです。
インダストリアルインテリアのデザイン分析

インダストリアルインテリアな住空間を上手につくっていくために、そのデザインを分析していきます。
おしゃれなインダストリアルインテリアの住空間をつくるには大きく3つの要素が影響を与えます。
- 素材
- 家具
- 小物
これら3つの要素が組み合わさって、おしゃれな住空間を作り出すことができます。
インダストリアルインテリアといえば、やはりコンクリート打ちっ放しですから、どうしても分譲マンションのリノベーションでよく見られます。
ただ、これら3つの要素を取り入れることで、新築戸建て住宅でも、注文住宅でもインダストリアルインテリアな感じの住まいにすることができます。
素材
おしゃれなインダストリアルインテリア空間をつくる上で最も重要な要素は「素材」です。
空間にどういう素材を持ってくるかで、非常に大きな変化がうまれます。
インダストリアルインテリアでよくつかわれる素材としては、以下のようなものがあります。
- コンクリート・レンガ
- 金属
- 古材(古い木材)
- 濃いめの木
インダストリアル(工業的な)ですから、工場っぽい感じのテイストになります。
工場はコンクリート打ちっ放しで、金属が使われていますし、木も使っていても古くなっていたり、丈夫な樹種の木が使われます。そういう流れで、インダストリアルインテリアの素材として、よく用いられています。
コンクリート・レンガ

コンクリートは壁としてよく見られます。
レンガも壁として見られます。
工場っぽい感じです。
リノベーションなんかで、分譲マンションの内装を解体すると、こういうコンクリート打ちっ放しの感じになります。
それをそのまま使うことで、インダストリアル系デザインのリノベができます。素材そのままなので、安価ですしね。
金属
金属も必須です。
工場っぽいので、金属もむき出しで。
よく見られるパターンが「むきだしの配管」です。
コンクリート壁面に沿って、金属の配管をむきだしにします。これでデザイン的な要素も満たしますし、また、機能的にも配管できるのでいいです。ちなみにこの金属の配管は実際は電気配線ですので、電気の経路となります。
他にはやはりアイアン(鉄)ですね。
本物の鉄を使うことで、空間のクオリティがアップします。
古材(古い木材)
古材(古い木材)を使うことで、空間のクオリティをグッと引き上げることができます。
工場っぽいです。
一般論でいえば、新築注文住宅ないし新しくリノベーションした空間ですから、古いモノという流れではないでしょう。ただ、インダストリアルインテリア的には古いモノをいくつか配置したほうが空間が映えます。
古くなった木材、味のある木材を使うことで、おしゃれ感がアップします。
濃いめの木
最後は色合いにもなるのですが、「濃いめの木」です。
何が濃いのかと言いますと、色合いが濃いという意味です。
濃い色合いの木がマッチします。
これは古い木材にも近い感じがあるのですが、「渋い」感じになります。
写真のフローリングはウォールナットのフローリングです。
これがもっと色合いの薄い感じだと、また印象がガラッと変わります。
家具
次の要素は「家具」です。
家具は空間に占める割合が比較的大きく、印象を大きく左右します。
家具として重要な存在はソファやテーブル、イス、収納置き家具です。
この家具のセレクトはおしゃれな空間になるか、野暮ったい空間になるのかを分けます。
インダストリアルインテリアでよく使われるものとしては、素材のところでお話した内容と重複しますが、
- 金属
- 古材(古い木材)
- 濃いめの木
- 黒
- 革(レザー)
以上のようなものがあります。
たとえば、写真の空間で言えば「コンクリート壁+ヘリンボーンフローリング+革張りのソファ(レザーソファ)」です。
ヘリンボーンフローリングと革張りのソファが洋テイストなので、無機質なコンクリート壁のなかで主張して、うまくマッチしている例です。
ちなみにヘリンボーンとは二シン(魚)の骨という意味です。
魚の骨に似た形状だからです。
ソファのデザインがイギリス風なので、デザインのテイストとしては、イギリスに振ったかたちですね。
他にもインダストリアルインテリアな空間にはイームズのシェルチェアといったアメリカのミッドセンチュリーデザインがマッチしていいです。
小物
最後の要素は「小物」です。
空間にちょっと添える感じで置かれた小物をうまくセレクトすることで、おしゃれなインダストリアルインテリア空間ができます。
たとえば、この写真で言いますと「コーヒーテーブル」が小物に当たります。
このコーヒーテーブルは銅を使っていて、かなり素材感があると同時に赤みがかった色合いがコンクリート壁と床の色合いとマッチしています。
このコーヒーテーブルがたとえば、線の太い、ボテッとした木のコーヒーテーブルだったら、どうでしょうか?
かなり印象が変わるのではないでしょうか。
そういう意味で、小物のセレクトは空間に大きな影響を与えます。
「コーヒーテーブルも家具じゃないか?」と思われたかもしれませんが、ソファやテーブル、イス、収納置き家具に比べると存在感が小さいので小物と分類しました。
まとめ
インダストリアルインテリアな空間がお好きであれば、これらの分析をもとに、ひとつひとつの要素を研究されてください。
この小物のセレクトはいいのか?
この素材はちょっとしたことだけど、これでいいのか?
この家具でいいのか?
そういうちょっとした判断の積み重ねで、空間のクオリティがまったく異なります。
男性に好まれるインテリアデザインのテイストですから「バリバリのインダストリアルインテリアな空間だ!」ほどではないけれども、ちょっとそういう要素を取り入れて、雰囲気を出すみたいな感じでもおしゃれ感が増します。
ご参考になりましたら、幸いです。