【北欧家具】ハンスJウェグナー(Yチェアで有名)の名作椅子5選。ウェグナーとは?そのデザインとは?

「ハンスJウェグナーという人は、ご存じですか?」

ハンスJウェグナー(Hans J. Wegner)と言われて、ピンッと来る方は家具に詳しい方か、デザインに強い関心のある方です。

ハンス・J・ウェグナーはデンマークの家具デザイナーです。

一般的にはそこまで知られていないですが、たいてい知らず知らずのうちに見たことのある家具をデザインした人です。

ハンス・ウェグナーの代表作で最も有名なものは「Y-Chair(Yチェア)」と呼ばれる椅子です。

正式にはカール・ハンセン&サン社の「CH24」という名称ですが、通称の「Y-Chair(Yチェア)」で知られています。

この椅子をどこかで見たこと、ありませんか?

この椅子をデザインした著名な家具デザイナーです。

ハンスJウェグナーって誰?どういう人?

ハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)は、デンマークを代表する家具デザイナーとして知られ、生涯で500種類以上の椅子をデザインしました。

“椅子の巨匠”として世界中で知られています。

ハンスJウェグナーの経歴

ハンスJウェグナー(1914年4月2日 – 2007年1月26日)は、デンマークの家具デザイナーとして有名になり、その椅子はニューヨーク近代美術館をはじめ多くでコレクションされています。

1914年、デンマークとドイツの国境の町、トゥナーで、靴職人であり町議会議員も務めた、父ピーター・ウェグナーと母ニコライ・ラーセンの間に生まれました。

13歳から家具職人の下で修行を始め、17歳で家具職人の資格取得します。

20歳でデンマーク・コペンハーゲンの移り、1936年から1938年までコペンハーゲン美術工芸学校に在籍し、その後、デザイナーとしての活動を開始しました。

1940年から1943年にかけて、アルネ・ヤコブセンの事務所に勤務。
※アルネ・ヤコブセンも著名なデザイナー。

1943年、自身のデザイン事務所を開設。

そして生み出されたのが『チャイニーズ・チェア』


▲チャイニーズチェア

この椅子は中国の明の時代に作られた椅子を改良して生み出されたもの。

この中国デザインにインスパイアされてできた椅子として、最も有名な「CH24・Y-Chair(Yチェア)」が生み出されます

その後、数多くの名作椅子を残し、デンマーク王立芸術アカデミーの名誉会員(1995年)等の賞を贈られ、2007年1月に92歳で他界しています。

ウェグナーデザインの魅力

僕はウェグナーデザインの北欧家具を複数所有しています。

その理由、ウェグナーデザインの魅力について考えてみますと、やはり「時代を経ても、普遍性のある美しいデザイン」ということに尽きます。

時代を経ても、普遍性のある美しいデザイン

たとえば、ハンスJウェグナーのデザインで、最も売れている名作椅子「CH24・Y-Chair(Yチェア)」ですが、1950年にデザインされた椅子です。

実に68年も前にデザインされた椅子になります。

一般的には70年近く経っていれば、「古臭いデザイン」「ダサい」「時代遅れ」のような印象を受けるように思うのですが、ウェグナーデザインはそうはなりません。

すでに70年近く経っても、美しいデザイン

そうすると、今後70年経っても、美しいと感じられるデザイン。

素材も木を使っていますので、年々、味わいを増していく色合いになります。

子ども世代にも受け継いでいくことのできる家具

時代を経ても普遍性のある美しいデザインの椅子だからこそ、一生に一度の買い物として買いそろえておけば、

手入れ・メンテナンスをきちんとしていけば、一生使い続けることができますし、また、子ども世代にも受け継いでいくことのできる家具となります

たしかにウェグナーデザインの北欧家具は、かなり高額な部類に入ります

椅子1脚が10万円程度から、という価格で、かつ、年々価格がアップしていっていますので。

ただ、手入れして一生使っていくと考えると、また、子ども世代にも受け継いでいくと考えると、長い間使えるので、割安になっていくのではないでしょうか

ハンスJウェグナーの椅子の特徴

ハンスJウェグナーの木の椅子の特徴は、構造や意匠(デザイン)の双方を兼ね備えた接合部です。

この接合部(木と木がつながっているところ)がウェグナーデザインの特徴です。

とりわけ、PP503(ザ・チェア)のフィンガージョイント部分が美しいですね。

ハンスJウェグナー(Yチェアで有名)の名作椅子5選

今回、ハンスJウェグナーの名作椅子5選というテーマで、ウェグナーがデザインした椅子500種類以上のなかから、誠に勝手ながら、個人的趣味嗜好を混ぜて、独断と偏見でセレクトさせていただきました

そもそもウェグナーが著名なデザイナーで、なおかつ500種類以上も椅子をデザインしているので、セレクトの数が少なすぎる感もしますが・・・

「ほー、こういうのもあるのか」
「やっぱり、これだよね」

みたいな色々な感じ方があると思いますので、それぞれ感じていただけましたら。

CH24・Y-Chair(Yチェア)

最初の一脚はやはり「CH24・Y-Chair(Yチェア)」
世界で最も売れた椅子のひとつとも言われています。
カールハンセン&サン社の大ベストセラーです。

ちなみにCH24のCHはカールハンセン&サン社のことです。

北欧家具というジャンルでも、名作として有名でしょう。

背の部分が「Y」になっていることから、Yチェアと呼ばれています。

アームのフレームとそれを支えるフレームの曲線が、実に特徴的で美しいデザインです。

座面はペーパーコードと呼ばれる、樹脂を含浸させた紙をよったコード(ひも)で編まれています。

もちろん、所有しています。

PP58・PP68(PPモブラー社)

ハンスJウェグナーの最後のデザインがこの「PP58・PP68」
PPとは、製造会社のPPモブラー社のこと。

PP58のシートは革張り。
PP68はペーパーコード張りです。

ハンスJウェグナーが生涯に渡って500種類以上もの椅子のデザインを手がけ、数々の賞を受賞し、機能性と美しさを追求し続けた、その集大成とも言える、最後のデザインとなった椅子です。

ダイニングチェアです。

安定感と落ち着きが感じられるアーム部分は、ひとつの木から削りだされたもの。

シンプルでありながら、風格が感じられるデザインです。

もちろん、所有しています。

CH25(イージーチェア)

次はこの「CH25(イージーチェア)」
1950年のデザイン。

背もたれと座面のペーパーコードが特徴的なデザイン。
風格のある椅子。

一脚に使用されるペーパーコードの長さは400メートルにもおよび、熟練工でも一脚仕上げるのに、8から10時間を要するそうです。

リビングルームに一脚、ポンと置いておくだけで、その空間が映える椅子。

所有しています。

CH23

ダイニングチェア「CH23」
1950年という初期のデザイン

2017年に復刻販売された椅子です。

フォルムは実にシンプル
だからこそ、時代を経ても美しいまま。

北欧家具のクラシカルなデザインを踏襲しつつ、後部の曲線などのディテールにこだわったデザイン。

所有はしていません。

PP501・PP503(ザ・チェア)

最後のセレクトが「PP501・PP503(ザ・チェア)」です。

1949年に座面が 「籐張り」 になっているモデル(現行・PP501)が、1950年に座面が 「レザー張り」 になっているモデル(現行・PP503)がデザインされました。

当初はヨハネスハンセン社が製作しており、現在は、PPモブラー社が制作しています。

この「PP501・PP503(ザ・チェア)」は、1960年にアメリカ大統領選でのテレビ討論の際、ジョン・F・ケネディ大統領が使用して有名になりました

ちなみに「エルメス」のパリ本店内カフェにて、この「PP503(ザ・チェア)」が置いてあるようです(行かれた方の写真を見て確認しました)。

一見すると、大変シンプルなフォルム。

ただ、その接合部やアームの形状など、細部を注視すれば、その細やかさ、丁寧さに気づくような奥ゆかしい美しさを持つ椅子です。

とてもシンプルで上品。

デザインを主張しすぎないけれども、静かに美しい。

そういう素晴らしい椅子です。

所有していないので、いつか手に入れたい一脚です。

まとめ

ウェグナーデザイン好きとしては、他にも色々とオススメしたい椅子があったのですが、「ここだけは!」という椅子に絞ってご紹介しました。

そもそもハンスJウェグナーはこう語っています。

「私の作品は芸術作品ではありません。日用工芸品なのです。ですから手で触ってください。座ってください。そしてよく見て下さい……」

ウェグナーデザインは芸術作品ではなく、日用工芸品。

デザインの美しさだけではなく、日常使いとしての快適さ、使い勝手のようなところまで追求して作られています。

ですから、ウェグナーデザインの家具は、置いてあるだけで単純に美しいだけではなく、日常使いとしても、機能的に優れているというところが、ウェグナーデザインに引き付けられるところでしょう

・・・・・とはいえ、座面がペーパーコードだと、長時間座っていたら、お尻が痛くなります。

そこのところはご注意を。