隈研吾さん(建築家)特集。建築、建築思想、実際の事例など

隈研吾さん監修の木組み

隈研吾さんとはどういう建築家か?

隈研吾さんとは、木という素材の魅力を最大限に引き出して「和」をデザインする、日本が世界に誇る建築家。株式会社隈研吾建築都市設計事務所主宰兼東京大学教授として活躍する横浜生まれ。

新国立競技場や歌舞伎座、サントリー美術館等多数の優れた作品を生み出している隈研吾さんの建築家への出発点は、丹下健三さんの設計による代々木体育館でした。

1964年の東京オリンピックの際、代々木体育館に足を踏み入れた当時10歳の研吾少年は、天からキラキラと降ってくる光がプールの水面に反射する様子を目の当たりにし、将来の目標を獣医師から建築家に変えたと言います。その半世紀後、自らがオリンピックと関わることになったのは素敵な運命と言えるでしょう。

2020年は隈研吾さんにとってとりわけ感慨深い年でしょう。東京オリンピック・パラリンピックの開催の年であると共に、隈研吾建築都市設計事務所の設立30年の節目にあたるからです。30年という期間事務所を存続させていくには常に新陳代謝をしていかなければならないという哲学の下、建築家として第一人者の名声を得てからも第一線で現場を引っ張るのは自分であるという信念を持っています。

異文化を加える

隈研吾建築都市設計事務所では2000年頃から外国人も採用しています。

元スーパーモデルといった経歴を持つ外国人なども採用することでクリエイティビティを高めたり、文化の違いから得られるアイデアを期待しているのです。

日本人、外国人を問わず良いと思う方法を柔軟に取り入れていく隈研吾さん。

スペインのバルセロナにあるシューズブランドCAMPERの店舗をリニューアルした際には床スラブを打設するカタラン・ヴォールトというカタルーニャの建築工法を取り入れ、このユニットで靴の飾り棚からベンチやカウンターもデザインし、スペインと日本の文化をつなげることに成功しました。

隈研吾さん設計の建築事例・作品

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ここでは隈研吾さんの設計した建築事例・作品をいくつかご紹介します。

スターバックスコーヒー太宰府天満宮表参道店

隈研吾さんの建築作品の1つにスターバックスコーヒー太宰府天満宮表参道店があります。

2012年のグッドデザイン賞を受賞した作品です。

長細い敷地を考慮して斜めに組んだ木は天井と壁を、店舗の入り口から流れるように内部まで続いていきます。

約2000本使用している60角、1.3m~4mの杉材は装飾的な効果だけではなく、筋交いとして建物を支えています。建築には「その土地が持つ固有の質感」、つまり「粒感」が必要だと語っているように、この作品は太宰府が歴史ある土地であることを考慮し、木という素材を介して現代と融合させることをコンセプトとして設計されています。

店舗の奥庭に大宰府のシンボル、梅の木を配したのは隈研吾さんがその土地の粒感を解釈し体現した結果と言えるでしょう。

無印良品「窓の家」

これは隈研吾さんがデザインアドバイザーとして開発に関わったものです。

無印良品は建築家の名前を前面に出して宣伝するわけではないので他の建築作品に比べて知る人ぞ知るという存在かもしれません。2008年度にグッドデザイン賞を受賞したこの「窓の家」について隈研吾さんは、窓は「人間と世界をつなぐもの」で、「建築の形がいかに美しいかよりも、その中に入った時に、世界をどう感じられるかで、建築を定義し直したいと考えた」と語っています。

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2019年6月12日
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でんホーム株式会社 取締役・編集長。設計に口出し、現場を管理し、記事にも口出しする何でも屋さん。油山幼稚園→堤小→長尾中→福岡中央高→九州大学経済学部卒。2人の娘を持つ。【趣味】読書