- 「吉村順三さんってどんな建築家?」
- 「名前は聞いたことあるけど、どんな人?」
- 「和モダンな家の設計には吉村順三さんの名前が挙がるけど、なんで?」
この記事ではこのような疑問にお答えします。
ここでは、吉村順三さんという建築家がどういう方だったのか、また、吉村順三さんが現代の住宅建築にどのような影響を与えているのか、についてお伝えしていきます。

目次
吉村順三さんとは?プロフィール・経歴
吉村順三さんは東京の呉服商の家に生まれました。
1908年生まれ、1997年没。
東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後、アントニン・レーモンド(フランク・ロイド・ライトと共に来日し日本の近代建築に大きな影響を与えた)に師事。
ここでモダニズム建築と日本の伝統的な建築が融合され、和モダン的な住宅建築の根幹が出来上がったと考えられます。
1941年、吉村順三設計事務所を設立。
1962年、東京藝術大学教授に就任。
現代の住宅建築家たちに影響を与えた存在
吉村順三さんは今をときめく現代の住宅作家・住宅建築家たちに大きな影響を与えた存在です。
吉村順三さんの系譜として、直接的な弟子の方もいれば、孫弟子の方もいらっしゃいます。1年待ち、2年待ちの住宅作家・住宅建築家の方々も、吉村順三さんの影響を受けています。
例えば、以下のような方々も吉村順三さんの影響を受けています。
- 伊礼智さん
- 中村好文さん
- 堀部安嗣さん
- 奥村昭雄さん
- 丸谷博男さん
- 益子義弘さん
上記の住宅作家・住宅建築家の方々の関連記事は以下になります。
「アントニン・レーモンド→前川國男さん→横内敏人さん」という流れのように、アントニン・レーモンドまでさかのぼると、人気建築家の横内敏人さんもつながります。
設計した作品例
実際に吉村順三さんが設計した作品の事例としては、以下のようなものがあります。
加藤栄三・東一記念美術館(岐阜市)
岐阜公園内にある岐阜市歴史博物館分館の美術館。
岐阜市出身の画家、加藤栄三・東一兄弟の偉業を讃え、創建された美術館になります。
場所は岐阜公園内にあります。

軒のディテールが特徴的。

軽井沢の山荘(吉村山荘)
吉村順三さんが自分自身のアトリエ兼別荘として設計・建築したものが「軽井沢の山荘」通称、吉村山荘です。
河庄
福岡市中央区にある寿司屋さんです。
1957年に吉村順三さんが設計した建築になります。
大正屋(佐賀県嬉野市)
日本三大美肌の湯・嬉野温泉の地で吉村順三さんが設計した建築・施設になります。
「たためる椅子」吉村順三さんがデザイン
吉村順三さんがデザインした椅子が「たためる椅子」です。
ちなみにこの「たためる椅子」をデザインしたのは、吉村順三さん自身とその弟子であった中村好文さん、家具デザイナーの丸谷芳正さんの3名が共同でデザインしたものです。
著書など
吉村順三さんの著書は多数あります。
以下のような著書が代表的なものとなります。
吉村順三さんの設計事例の動画
動画で吉村順三さんの設計事例が掲載されていたりしていましたので、掲載しておきますね。