パラペットとは何か?なぜ、必要か?

パラペットとは?

パラペットとは、建物の屋上やバルコニーの外周部にある立ち上がり壁の部分です。

パラペットという言葉は「胸の高さ」という意味があるので、城壁や要塞などの防御用に作られた低い壁や、低めの川の堤防なども「胸壁」あるいは「パラペット」といわれます。

陸屋根(ろくやね)につきもののパラペット

住宅において屋根や外壁は、強い太陽光や雨風から住宅を守るために重要な役割を果たしています。屋根は勾配をつけることによって雨水を樋を通して地面に流していきます。

雨水を屋根にためないことによって住宅全体にかかる負荷を軽減します。しかし屋根の中にはほとんど勾配のない屋根があります。

ビルやマンションでよくみられるものですが、見た目がほぼ平面な屋根のことを「陸屋根」といいます。

陸屋根はほぼ平面のように見えますが、完全に平面だと雨水がたまり、蒸発して乾くのを待つしかないということになってしまうので、100分の1もしくは50分の1という勾配がつけることが定められています。

陸屋根は、デザイン性がある、屋上利用ができる、太陽光発電効率が高いなどのメリットがあるので、一般家庭でも普及されるようになってきました。

しかしやはり勾配が少ないことは、雨水を流れにくくし、雨水が下に落ちても外壁を伝ってしまう可能性が高くなっています。切妻や寄棟など勾配があり、外壁よりも外に張り出している屋根はそのようなことはありません。そこで陸屋根に必要になるのが「パラペット」というものです。

ただ陸屋根のパラペットにある排水溝は、ごみや落ち葉などもたまりやすくなるので、劣化しやすいため定期的なメンテナンスも必要になります。

パラペットはなぜ必要か?

パラペットがなぜ必要かと言うと、大きく2つの役割があります。

防水の役割

まず、低い立ち上げ壁で屋根の防水の役割をしています。

パラペットがないと雨水は壁を伝って落ちていくので、外壁の負担が大きくなり、雨漏りや劣化の原因になってしまいます。それを防ぐために陸屋根の先端からはみ出した部分に約60cm以上の壁を立ち上げているのです。

パラペットは細いコの字型になっていて、下部には樋につながる排水溝、上部には返しがあり、そこにも溝が作られていて、雨水が排水溝に流れ落ちるような仕組みになっています。パラペットを作ることによって、勾配が少ない陸屋根の雨水も排水溝から流すことができます。

落下防止の役割

陸屋根やバルコニーなどにつけられるパラペットは、屋根に落ちる雨水をうまく排水溝から樋を通って地面に流すことと、外壁の負担を軽減することを目的として取り付けられますが、他にも転落を防止するためにつけられるという目的もあります

屋根やバルコニー、吹き抜け廊下がそのままの状態なら下に転落してしまう恐れがありますが、パラペットをつけることによりそれを防ぐことができます。

また川の堤防の場合は川の水が外にあふれ出すのを防ぐためであり、看板を設置するためのパラペットは、店の顔ともいえる看板を少しでもわかりやすくするためにつけられます。

このように、住宅におけるパラペットとは、主に陸屋根の外周に、外壁よりもはみ出たように取り付けて、雨水が外壁を伝って落ちないように、また雨水が排水溝を通って地面に落ちるようにすることを目的に立ち上げられた低い壁のことを意味します。

また防水目的とともに、屋根の先端部分を保護する役目や転落防止の意味もあります。さらに近年では雨漏り防止のためにコンクリートと防水シートを使った工法が用いられることが多いのですが、その防水シートを押さえるための役割としてパラペットを必要とすることもあります。