フルマークハウス(長崎の工務店)にポリシーや家づくりの姿勢を聞いてみた

先日、長崎を拠点とされている住宅会社・工務店「フルマークハウス」さんのモデルハウスを取材・見学しました。

フルマークハウスさんのモデルハウス「諫早の家」は有名な建築家の伊礼智さんが設計された住宅になります。また、お庭も有名な造園家の荻野寿也さんに依頼されて、美しい外構をつくられていらっしゃいます。長崎エリアで伊礼智さん設計の住宅はここだけなのではないでしょうか。

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2021年6月17日
竹内正浩(編集長)
今回は長崎エリアで輝く、アーキテクトビルダー(建築家のような家を建てる工務店)であるフルマークハウスさんを取材・記事にまとめました。

目次

フルマークハウスさんは、どんな住宅会社・工務店?

フルマークハウスさんは長崎県島原市に本社を置く、株式会社吉田建設工業の住宅ブランドです。

長崎で1977年に創業と40年数年の実績をお持ちで、長年地元長崎で建設の仕事をされていらっしゃいます。

また、「暮らし真ん中 家づくり」というコンセプトのもと、家だけでなく、「暮らし」が中心となるような家づくりをご提案されています。自然素材を使った木の家を、品よく使った家づくりをされています。

フルマークハウスさんの考え、想い、特徴や強みなどについて、フルマークハウスさんのモデルハウスで、でんホーム株式会社社長・藤本香織がフルマークハウス(株式会社吉田建設工業)取締役・吉田安範氏と対談させていただきました。

テーマは「フルマークハウスモデルハウスから考える理想の家づくり」です。

「フルマークハウスモデルハウスから考える理想の家づくり」対談

藤本香織・でんホーム社長(以下:藤本):「フルマークハウスモデルハウスから考える理想の家づくり」というテーマなのですが、どのようにお考えでしょうか?

吉田安範氏(以下:吉田):私たちは理想の家づくりを考えたときに、大きく7つのコンセプトがあると考えています。

藤本:へー、7つですか。

吉田:まず「外の景色を切り取る窓の設計」が最初のコンセプトになります。

家の内側にいながらも、窓をきちんと設計することで、外の景色を取り入れることができて、居心地のよい空間になる。そういうことが大切なコンセプトだと考えています。

藤本:たしかに。外の景色を切り取るために、窓も大きく、また、桟の入った引き違いの掃き出し窓ではなく、木製サッシで、なおかつ、一本引き込みの大きな窓、ですね。

フルマークハウス・モデルハウスでも、伊礼智さん設計指示の元、でんホームでも採用しています木製サッシ・プロファイルウインドウが使われています。

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「住宅は小さな心地いい場所の集合体」

吉田:次は「居場所をつくってあげる」というコンセプトになります。座る場所、溜まる場所、生活する場所、、、

住宅というのは、小さな心地いい場所の集合体だと思います。

だからこそ、それぞれに小さな居場所をつくってあげることで、小さな心地よい場所ができ、その集合体として住宅ができるのではないか、と思うんです。

藤本:そうですよね。

落ち着く居場所、心地よい居場所があることで、やっぱり我が家っていいなって気持ちになりますからね。

吉田:3つ目のコンセプトは「暮らしに寄り添う家具」になります。毎日の暮らしに家具はかかせないですよね?

そういう暮らしに寄り添う家具をいい加減に選ぶのではなく、ご提案として、肌にふれて気持ちいい素材、上質な家具を選ぶことをおすすめしています。

藤本:実際、このダイニングスペースに置かれている家具も、YチェアやCH23、無垢のオークの丸テーブルと素材感を重視された家具を選ばれていらっしゃるようですものね。

Yチェアも、CH23も、椅子の巨匠、ハンス J. ウェグナーがデザインしたもので、カール・ハンセン&サン社が製造元。

家の内と家の外。窓と庭を通じて、内外がつながる家

吉田:4つ目は「庭をしっかり設計する」ということです。やはり窓をあけたときに、美しい庭を見られるということは大切だと思うんです。

藤本:庭が見られて、緑が見える。季節を感じられるということは、家を建てられる方にとっても、重要なことだと思いますね。

吉田:家の内と外、庭とつながっている、ということが日々の住まいの心地よさにつながるんですよね

藤本:最初の「外の景色を切り取る窓の設計」につながってきますね。

吉田:そうですね。コンパクトな室内でも、外とつながることで、広がりが感じられて、豊かな暮らしを送ることができるのではないか、と思っています。

藤本:なるほど。

断熱、構造。よい家づくり。ただ、一番大事なのは・・・

吉田:5つ目のコンセプトは「断熱をしっかりする」ということです。住まいとしての快適さ、が重要だと思っています。夏涼しく、冬あたたかい、ということになるのですが。

6番目につながってくるのですが、6番目が「健康に暮らす」です。

このモデルハウスは床下エアコンを採用しています(注1)。床下エアコンを使うことで、全館空調にしています。

注1:床下エアコン
壁掛けエアコンを床下に設置し、床下全体を暖め、床下空間から、吹き出し口から暖められた空気を各部屋に送り込むもの。

全館空調にすることで、住宅内での温度差をなくし、快適に、健康に暮らすことを提案しています。

藤本:断熱、空調。これらは比較的現代的なコンセプトになりますね。

最近は断熱性能も高い要求をされるようになってきていますし、でんホーム含めて、意欲的な工務店・住宅会社はみなさん断熱性能が高く、快適に暮らせるようになってきています。

比較的、当たり前のようになってきていますが、大事なことですよね。

吉田:最後のコンセプトが「安心安全の家づくり」です。
構造などもしっかりさせて、きちんとした家づくりをするということです。当たり前の話ですが。

藤本:当たり前のことですが、とっても大事なことですよね。

吉田:これらのコンセプトをまとめて言えることが、やはり設計が大事なのだ、ということです。

設計は構造にも影響しますし、快適さにも影響します。もちろん、居心地のよさにも影響します。

安易に設計士さんを選ばれたり、大して重要視されない方もいらっしゃるかと思いますが、究極的には設計が非常に大事になってきます。

藤本:そうですよね。家づくりにおいて、私も設計が極めて重要だと感じます。

今日は対談、ありがとうございました。

フルマークハウス・モデルハウス「諫早の家」はここがスゴい!


今回、伊礼智さん設計・荻野寿也さん造園のモデルハウス「諫早の家」を拝見させていただきました。
この家は同業プロである僕が見ても、とってもお金がかかっているスゴイ家でした!!

このモデルハウスは夫婦2名、子供2名と考えてのプラン設定だそう
その設定で、どういうかたちでこの家がつくられたのか。

また、2階リビングの間取りなのですが、それはなぜなのか?
他にも、土地から伊礼智さんに関わって頂いているそうですので、その経緯や内容など。

工務店のモデルハウスというなかなか重要な家の設計やプランとはどのようなものなのか。

そういうことを詳しくお話しています。

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2021年8月22日

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ABOUTこの記事をかいた人

でんホーム株式会社 取締役・編集長。設計に口出し、現場を管理し、記事にも口出しする何でも屋さん。油山幼稚園→堤小→長尾中→福岡中央高→九州大学経済学部卒。2人の娘を持つ。【趣味】読書