【長崎・荻野寿也 造園】フルマークハウス・モデルハウスの外構はどんな感じ?

梅雨の中休み、長崎県諫早市にあるフルマークハウスさんのモデルハウスに伺いました。
山を切り開いた緑豊かな住宅地は、夏の日差しで汗ばむ陽気でした。

今回は伊礼智さん設計の家そのものではなく、主に「外構(エクステリア)」に焦点を絞って見ていきたいと思います。

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荻野寿也さん(有名な造園家)に依頼した外構

「今回、外構を荻野寿也さんに依頼されたということですよね。
どういった経緯で、どういうお考えで、そこに至ったのでしょうか?」

吉田安範氏・吉田建設工業取締役(以下:吉田):

建物の設計を依頼した、伊礼智さんのご紹介で依頼しました。
伊礼智さんと荻野寿也さんはこれまでも多くの物件を一緒につくって来られたそうです。

荻野寿也さんはどういう方?有名な造園家です。

造園をされた荻野寿也さんのプロフィールはこちら。
荻野寿也景観設計/荻野建材株式会社 代表取締役をされていらっしゃいます。

1960年に大阪府生まれ、1989年に家業である荻野建材に入社。
同時に緑化部を設立。
ゴルフ場改造工事を機に、樹木、芝生を研究されます。
独学で造園を学び、1999年に第十回大阪府みどりの景観賞奨励賞を受賞。

2006年、荻野寿也景観設計開設。
三井ガーデンホテル京都新町別邸が、第25回日本建築美術工芸協会賞(AACA賞)優秀賞共同受賞。長野県松本市景観賞受賞。

外構全体のコンセプトは?

「外構全体のコンセプトはどのようなものでしょうか?」

吉田:「季節をゆっくり楽しむ」をコンセプトにしています。

例えば前庭には大きめのウッドデッキを配置しています。

ここにちゃぶ台を出して、月をみながら家族でご飯を食べる。
ウッドデッキの隣にある、すり鉢にスイカを入れて冷やしておく。

ワイルドストロベリーやブルーベリーなどの果物も植栽しています。
このようにして、季節を楽しめるように、窓からも四季を感じれるように設計しています。

駐車場の外構で見どころ、ポイントはどこですか?

「駐車場の外構で見どころ、ポイントはどこですか?」

吉田:3台駐車できる駐車場ですが、玄関アプローチの近くに荻野さんが作ったコンクリートのベンチがあります。
ちょっと座れる、ちょっと置ける、このベンチがポイントです。

玄関へのアプローチで見どころ、ポイントはどこですか?

「玄関へのアプローチで見どころ、ポイントはどこですか?」

ここでの主役は大谷石です。
栃木から取り寄せました。

運送費も高く、商品代と同じくらいかかりました。
玄関へのアプローチから、玄関ホールまで大谷石を使うことで、一体感を出しています。

大谷石・・・栃木県宇都宮市大谷地区で、生産される緑色擬灰岩のこと。
愛知県犬山市の旧帝国ホテル(フランク・ロイド・ライト設計)など、有名建築にも使用されている。

植栽の種類やポイントをお教えいただけますか?

「植栽の種類やポイントをお教えいただけますか?」

吉田:常緑のものでいえば「イジュ」「スタジイ」。
他には「ヤマボウシ」「ヤマザクラ」「コナラ」「アオダモ」ですね。

果物も植栽していまして、「ブルーベリー」「レモン」「ワイルドストロベリー」などを植えています。

自然な枝ぶりを感じられるのが、ポイントです。
植栽は三角形を意識して作られています。

そうすることで、奥行きが出て、生花のような立体感が出てきます。
また勾配や枝ぶり、植栽の方向が違うのを意識してより自然な感じが出るように設計されています。

主庭の見どころ、ポイントはどこですか?

「主庭の見どころ、ポイントはどこですか?」

吉田:沖縄から取り寄せた、花ブロックがポイントです。
花ブロックの前に植栽をして、道路と敷地の境界をぼやかしています。
そうすることで、余裕のある敷地の使い方となり、上品な印象にしています。

花ブロック・・・沖縄の建築で用いられる、塀などに使用するブロックのこと。
通常のブロックより通気性が高いデザインであり、沖縄出身の伊礼智さんは他物件でも使用している。デザインも多様。

外構全体のなかで、一番のお気に入りポイントはどこですか?

「外構全体のなかで、一番のお気に入りポイントはどこですか?」

吉田:季節を感じれる、大きなウッドデッキです。
また、2階から見えるアオダモも気に入っています。

「全部の窓から、庭の緑が見えますよ」

「全部の窓から、庭の緑が見えますよ」

吉田さんが、そう言われたので、1階、2階の全ての部屋を回って、窓から外を見ると、確かに、庭の緑が見えました。

ひとつずつ、違う表情の緑。

居室の窓は木製サッシで、窓の外の景色を優しく切り取ってくれます。
贅沢なハーフユニットの浴室からもこじんまりと可愛い裏庭が見えました。

有名な造園家が作る庭はもっと作り込んだ、人工的なイメージを持っていたが、全てが長崎の土地、自然に溶とけ込んだ、昔からそこに当たり前にあるような庭でした。

玄関を入ると、大きな窓越しにウッドデッキ、それを囲むように庭が広がります。

2階のリビング、ダイニングからも植栽が見えるように背の高い木々が植わっています。

外と内からの見え方を考えると、両方のバランスを取るのがとても難しく感じます。

おそらくそのバランスを上手に、自然にとるのが、荻野さんの技術なのでしょう。

コーディネーターの金澤さんは、「1日2回、庭の苔や植物に水やりをしています」とおっしゃっていました。苔は水分がないと枯れてしまうので、維持が難しいそうです。

「諫早の家」は、建築知識ビルダーズ(2018年summer)の表紙を飾っています。

写真を撮影したのは、フルマークハウスの吉田さんです。

(総務・西尾)