断面図(矩計図)とは?役割や実例で解説!

目次

断面図(矩計図)とは?

断面図(矩計図)とは建物の重要となる部分を上下方向に切断した断面詳細図になります。

家づくりを依頼する場合には、住宅会社、工務店、不動産会社やハウスメーカー、デベロッパーなどの担当社員が素人にもわかるようにして、見せてくれる図面の多くが、立面図や平面図と呼ばれるものです。

一方、断面図(矩計図)は、プロにしかわからない細かな内容が書かれている図面と言えるでしょう。

住宅づくりに精通している職人や設計担当者、現場監督などでなければ理解することが難しい仕様や使われる材料などの情報が細かく記されています。

「このような住宅を作りたい」や「理想の外観は○○だ」などと住宅に対する夢や未来図を描くことは自由ですが、それを具体的に形にするために必要となるのが断面図(矩計図)といえます。

断面図(矩計図)に書かれている内容

建物の外壁や室内壁、天井などに至るまでの詳細が正確に記されていますが、その中でも特に重要とされるのが基礎と呼ばれる部分です。

建物の最下部に位置しており、地面に近いところで上物を支えているため、住宅の安全性を守る上で最も重要といえます。

快適さを決める断熱性能についても、わかる図面です

「快適で居心地の良い家に住みたい」というのは、誰もが持つ家に対する要望ではないでしょうか。

毎日の仕事や家事などのさまざまな疲れやストレスから解放されるのも、快適性に富んだ住まいがあればこそといえるかもしれません。そんな居心地の良い住まいを実現するためには、一にも二も性能にこだわることが重要。

性能と一口にいっても漠然としてわかりにくいという人もいるはずです。

地域によっても多少異なりますが、日本の気候は夏は極端に暑く、冬は寒いというのが一般的。高性能の家は、年間を通して住みやすく快適な住空間が守られます。高気密高断熱住宅が理想的といえるでしょう。

「冬は暖かく、夏場は涼しい」というのが高気密高断熱住宅です。

家の内部から空気が逃げることを阻止すると同時に、外からの暑い空気を通さないでシャットアウトするような断熱材を使用するなどの取り組みが必要です。

この快適さを決める断熱性能についても、把握できる図面がこの断面図(矩計図)になります。

断面図の壁の断面には、断熱材の指示や厚みの指示があります。
屋根の断熱部分も同じです。

断熱材にグラスウール、ロックウール、セルロースファイバー・・・外断熱であれば、ネオマフォームやカネライトフォーム、スタイロフォーム・・・みたいに厚みとともに指示があります。

これをきちんと計算すれば、どのくらいの断熱性能があるかどうかは確認できます。

また、どこに断熱ラインがあるかもわかります。

そういう意味で、住宅がどのような構造(つくり)になっているかを把握するのに適した図面と言えます。