設計的にも、デザイン的にも、特段凝ったことのない、普通の洋室(居室)だった2階の主寝室。
知り合いのアーキテクトビルダー(デザイン的に優れた工務店)である鹿児島のベガハウスさんのところに伺った際、ベガハウス本社(校舎)にある社長室に入らせていただきまして、感銘を受けて影響を受けました。
それで「和室(茶室)にリフォームしよう」と。
そういうわけで今回、モデルハウスの洋室を和室(茶室)にリフォームしました。
しかもDIYで。

まあ、DIYとは言っても、プロとしての建築知識ありますし、大工木工事や左官工事の経験もありますから、それなりにプロっぽい経験者ではありますから、何でもできます。
この記事ではモデルハウスの洋室を和室(茶室)にこだわりのデザインリフォームしたプロセスをご紹介します!

目次
必要な道具(大工道具がメイン)
まず、こだわりのデザインリフォームということで、やっていきたいと思うのですが、何はともあれ道具がなければ何もできません。
一般的にはこの道具をそろえるという段階でDIYは挫折しちゃうんだと思うのですが・・・
一番重要なのは「インパクトドライバー」ですね。
マキタのインパクトです。紹介記事も書いてます。
あと長さを測る必要がありますから、「スケール」が必要です。巻き尺とか言われたりもしますね。僕が愛用しているのはプロ御用達の「TAJIMAのスケール(剛厚)」です。
合板や木材をカットする必要がありますから、「充電丸ノコ」も必要です。マキタ製です。
あとは色々と必要なものがこまごまあるのですが、流れに沿って都度、お伝えしていきますね。
床の下地づくり
床は現況としましては「パインの無垢フローリング」です。
それを「本物のイ草のタタミ(半畳・琉球畳)」と「ミャンマーチークの無垢フローリング」という高級和室グレードの床にリフォームします。
小上がり和室(茶室)にしようと思っていますので、高さを上げる必要があります。
なので、床の下地づくりをします。
具体的には、通気を取るために基礎パッキンを敷き、90mm角の杉材を敷きます。

そのうえに12mm厚の針葉樹合板を2枚重ねで貼ります。
何が大変かって、2階に建築資材を搬入するのが大変ですね。。。。

上り下りの回数が半端じゃない・・・
しかも、リフォームですから、それ以外の場所を傷つけてはいけないので、注意が必要になります。
サクッと工事しちゃいました感を出していますが、結構、寸法とか、色々と計算が必要でして簡単にはいかないものなんですよ。
一応、僕はプロなもので、実際サクッと工事しちゃいましたけれども。
和室(茶室)入口の下地づくり
ここでなかなかの難所があります。
和室(茶室)入口の下地づくりです。
なぜ、難所かと申しますと「入口がアール(曲げ)がかっている」んです。
アール壁、アーチ壁とも呼ばれますけれども、茶室的には「火灯口」「火燈口」とも呼ばれる湾曲した壁になります。それが入口になるんですね。
元々あったドア(開き戸)を撤去しまして、下地になる木材を取り付けます。
そして、その下地に針葉樹合板をアール・アーチ状にカットしまして取り付けます。

ここで注意すべき点は仕上げが左官塗り壁なんですね。
ちなみに土壁のやつにするんですが、その左官塗り壁の下地であれば、普通のビスで取り付けるとサビが発生したりしますから、ステンレスのビスかメッキ処理されたビスではないといけません。
アーチ・アール壁のつくり方
アーチ・アール壁の作り方としましては、下地の木材にアール・アーチ状にカットした針葉樹合板を取り付ける、となります。
では、その合板をアール・アーチ状にカットするにはどうすればいいのでしょうか?
それは「ジグソー」です。

僕が愛用しておりますので、ボッシュ製のジグソー「PST800PEL」です。
いい感じでカーブの曲線もきれいにカットできる、なかなかグッドな製品ですね。
左官塗り壁の仕上げの下準備をします
下地として合板を取り付けまして、それなりにベースが出来上がったあとは左官塗り壁の仕上げの下準備をします。
このまま、左官塗り壁を塗ってしまうと、木材のアクが出てきてダメな仕上げになります。
また、適切な左官下塗りも必要ですね。
そういうわけで、アク止め用のシーラー塗料を塗ります。
濡れ色みたいな色になりましたが、これでアク止め完了です。
シーラーが乾燥したら、あとはジョイント部分や補強部分をメッシュテープで補強しながら、下塗りします。

左官塗り壁の下塗り

仕上げの左官塗り壁のすべての部分・面を下塗りします。
つまりは同じ面積を二度塗ることになります。
この下塗りが結構、仕上がりに影響しますので、きちんと塗っていきます。
和室(茶室)の仕上げ工事
いよいよ、本格的に和室(茶室)の仕上げ工事に入っていきます。
ミャンマーチークの無垢フローリングを貼ります
僕が現在入手可能な無垢フローリングのなかで、最高級なものは何かと考えたとき、やはり「ミャンマーチークの無垢フローリング」だと考えるわけです。
かつては入手も容易であったかもしれませんが、現在では伐採量の問題もあり、入手がどんどん困難になりつつあるのが「ミャンマーチークの無垢フローリング」。
チークは樹種がチークでも、インドネシアチークがありますが、やっぱりミャンマーチークがいいです。
あと、インドネシアチークでも、ミャンマーチークでもいいんですが、ユニ(継いでいるもの)よりも、ソリッド(無垢の一本モノ)がいいですね。ソリッドで、しかも、幅広。
そういうわけで、今回の和室(茶室)改装プロジェクトのコンセプトのひとつに「最高級をまとめました」がありますので(笑)。
採用したのは「ミャンマーチークの無垢フローリング。かつ、ソリッド(一本モノ)の120mm幅」という超高級品。
まあ、フローリングを貼る面積がそんなにないので、超高級品を使っても、そこまでべらぼうな金額にはならないんですが。。。

こんな感じで、一枚一枚貼っていきます。がんばります。

仕上がると、こんな感じです。
表面に蜜蝋ワックスを塗りまして、保護してます。つやが出ていい感じです。蜜蝋ワックスはおすすめ。
壁を左官塗り壁で、土壁空間という渋いやつにしました

元々、こんな壁(下地の左官塗り壁してます)を・・・

こんな感じ。
土壁空間という土壁みたいな感じで左官塗り壁しました。

練ったやつはこんな感じ。
これを壁に塗っていきます。
タタミを敷いて完成
ここから、タタミを敷いて完成です。
完成
そういうわけで、完成しました。
単なる洋室から、茶室な空間にリフォームです。

今度、別の写真撮影の機会があるので、ついでに撮影していただこうと考えております。